「親孝行。」 吾妻山麓隠れ宿。つり橋渡って露天風呂 福島県福島市<信夫温泉のんびり館>
信夫湯小屋
<山の香りに包まれた湯小屋>
■昭和30年代。
田植えが終わった時。稲刈りが終わった時。冬支度が終わった時に、よくお袋に連れられて中ノ沢に湯治に行った記憶があります。村の衆を集めては、薪運搬用トラックの荷台に乗ってね。

信夫温泉のつり橋を渡り、湯小屋までの板敷き廊下を歩きながら、ふと昔の面影が頭を過ぎりました。秘湯と言うと、人跡未踏の険しい温泉場のように思われているかも知れませんが、隠し湯とか秘湯と言うのは、人の世の喧騒も無く「森や草の土息を包む湯煙」の様を言うのではないかと感じます。

信夫温泉湯小屋向かいには、シカの群れがやってきます。其処には、美味しい湧き水があるからです。90歳にもなる母親を連れて、山の香りと湯煙に紛れながら楽しいひと時を過す事ができました。

カラオケタイム
<歌のない歌謡曲>
■湯宿の食事を楽しんだ後は、やっぱり日本人の心の唄「演歌」です。いつもラジオから流れていた歌のない歌謡曲。我家は、昔から歌が好きな家族なんです。もちろん私はカラオケ教室の先生なのだ。ここだけの話ですけど、奥さんも唄が上手いんですよ!二人合わせて優勝トロフィーは60個ぐらいあるけど、俺より数個多いのだ。
でも、現在は重い病と闘っているんです。
奥さんには、人生の借りがいっぱいありますからね。
大事にしないと、罰が当たります!

お袋の前では、何十年振りかで歌う演歌は鳥羽一郎の「海の匂いのお母さん」。チョッと柄にも無く、母を前にして涙ぐんでしまいました。歳ですねェ〜。

開運の湯 <朝風呂満喫>「吾妻高原では、ヒメサユリが満開です!」
■温泉宿の楽しみは、何と言っても朝風呂ですよね!
ひめさゆり目覚めたら、タオルを片手に湯小屋に向う。吾妻山麓から流れ降る朝霧の新鮮な空気を、胸いっぱいに吸い込む。窓辺からは湯煙が舞っていました。このお風呂は、開湯湯治から同じ湯船の開運の湯です。俺の人生は破天荒?だったから、御利益があるようにとじっくり温まりましたよ。

■信夫温泉の湯は、本当に体の芯から温まるそうです。
何でも、9時頃に湯から上がり休んだそうだけど、夜遅くまで体が火照って汗をかいたそうです。しわくちゃの肌も、伸びたとか?ホントかどうかは知らないけど、男の肌もツツルツになりましたから、まんざら大風呂敷でもなさそうです。

朝食は美味。<朝食は一押しです>
たった一夜でしたが、温泉三昧を楽しんだ朝。
朝食の膳を見て、食欲倍増でした!七輪での湯豆腐。漬物。梅肉のコンニャク。湯卵。納豆。サラダ。焼き魚。デザート。味噌汁に福島米。是だけ並ぶ旅館の朝食も珍しいけど、その食材が拘っていました。豆腐は自家製、その他の食材もできる限り料理長が作るそうです。

この料理長には、釣りの趣味が合った。料理長
山間の場所柄か、渓流釣りだった。信夫温泉近郊には、岩魚が生息している渓流があります。禁漁期の9月末日まで、餌釣から毛鉤釣りまで楽しめます。釣った獲物を、炉辺で焼いたり岩魚の骨酒なんざぁ最高ですよね!できるかどうかは、女将さんにでも、交渉してくださいませ。


■親孝行なんて何時でもできると思っていたけど、中々あれやこれやと仕事を持ち出しては言い訳にしてきたかも知れません。オヤジとは喧嘩ばかりしている内に、あっと言う間に亡くなってしまった。よく言ったものです!「親孝行したい時には親は無し」ってね。
せめてお袋にだけには、ささやかな恩だけでも返したいものです。bPBACK 日帰り温泉

アクセス:東北道福島西ICから土湯温泉方面R115を経由してフルーツライン高湯温泉方面。 TEL:024-591-1212
信夫高湯温泉路線バス:JR福島駅西口より高湯温泉方面約30分。信夫温泉停留所で下車。徒歩2分。